自然葬について
自然葬について
最近は良く聞く言葉です。
「先生,私な自然葬にしてほしいねん」
「ご家族はあなたの意思を理解されてます?」
「まだ伝えてへんねん」
「じゃ,一度話をした方がえーと思いますよ」
「反対されたらどーすんよ?」
「あなたの想いを理解してもらえるように説得せんといかんのじゃないですかね」
「それでもあかんかったらどーすんよ」
「やるのはあなたじゃないのでまかすしかないでしょうね」
「遺言に書いてもあかん?」
「拘束力はないですね」
「…」
ま,ご本人の意思が大切ですが,その想いに至った理由もあります。
身寄りがないとか子供がいないとか墓地の管理を任せる人がいないとかね。
「死んだら自然に戻るのが道理やんか」
死生観ですかね。
人それぞれですが。
我が国では一般的に火葬されて墓地に埋葬されます。
自然葬は火葬された遺骨を粉にして海や山に還すことで,行為は散骨と呼ばれます。
でも,ご存じないかとは思いますが,
刑法190条に「遺骨を損壊し,遺棄し,又は領得した者は,3年以下の懲役に処する」
ってあります。
なら,散骨はどーなんよということになりますが,
葬送のための祭祀として節度を持って自然葬が行われる限り問題はないとされています。
節度を持ってですから,勝手に人の山に散骨するのはどーかと思いますが。
餅は餅屋ということばもあります,
自然葬を取り扱う団体がありますから相談されてください。
自然葬を希望する人は年々増えているようです。
先にも記しましたが,少なくともやってもらう人にはちゃんと伝えておくべきです。
自然葬については僕の考えは以前にもこちらで記しました。
あくまで,僕はのスタンスですけどね。
こればっかりは遺言書に書くのではなく,たとえば尊厳死の宣言書に書くのもありです。
「なお,私の死後,遺骨は粉にして海に還してください。
すでに散骨のためにA団体(住所等連絡先を記載)に入会しています。
連絡をとってください。」
とか。
ま,実際はどーなるかはさておくということにはなりますが。