遺産分割の問題
遺産分割の問題
「遺言書もないし,遺産分割協議をせんといかんな!」
で,やり始める,
はっきり言って,気苦労も多いでしょ。
そもそも,相続人があなたひとりだったら文句を言う人間もおらんし,
結局は自分が一人でせざるを得んし,納得づくです。
でも,あなた以外に相続人がいると
「俺がせんでも,姉ちゃんに任せるとするか…」
とかで,船頭さんを誰がするかの問題からです。
で,あなたがすることになった。
で,とりあえずってことにはならんし,すべからくのかたをつけんとあかん。
「無理…」
「誰かに助けてもらわんと出来んわ…」
で,僕たちに相談してくれるんですが,
僕たちは仕事ですし,ある程度経験も積んでます。
けど,ぶっちゃけ,あなたと同じくらいの気苦労はあるわけで
でも,「分かりました,引き受けましょう」
「でも,あなたの協力が要ります。一緒にやりましょう」
ってことになるんです。
たとえばですよ。
被相続人に預貯金があって解約しようとします。
銀行さんとかは「ご愁傷さまです,では被相続人の生まれてから死亡までの連続したすべての戸籍とすべての相続人を特定できる戸籍等関係書類,遺産分割協議書を提出してください。」
普通に言われます。
それも,金融機関が複数あると,その都度に。
そうそう,逝者の遺産はお金だけじゃないかもしれません。
近くは株券だったり,不動産だったり,車もか。
借金もあるかもやし。
僕は,行政書士なんで出来んこともあります。
登記とかは司法書士さんやし,
相続税申告とかは税理士さんやし。
ま,どちらも,あなたがやるのは可能です。
で,これらはあくまでも相続人全員が納得して,
意見の対立もなく遺産分割について合意できてる場合です。
相続人の中のひとりでも
「んなもん,あかん!納得なんかできるかい!」
であれば,
あなたが出来んかったら,弁護士さんに頼むしかないですね。
で,こーなったら一言で言うと「めっちゃややこしい…」
そうそう,相続人が同居家族だけだったり,普段から付き合いのある兄弟だけなら
「遺産分割協議せんといかんので集まってほしいねん」
とか,ある程度スムーズに事が運ぶ。
かもしれませんが仲が悪かったり,ご無沙汰とかなら,
上みたいなことになるかもしれませんしね。
それどころか,ケースによっては
「そんな人に会うたこともないし…」
の相続人がわかることだってあります。
僕が遭遇した場面では,前妻の子供たちとか認知した子供たちとかがありました。
僕はたまたまなかったですけど,
「死後認知」とかの可能性もありますし,相続人本人が知らんこともあります。
詳しくはここでは割愛しますが「藁の上の養子」のケースです。
ね,人間ですらこんな感じで分からんことだってあります。
なら,財産ならどーです。
みーんな知ってます?
で,この財産どーすんのよ?
ってことになったら,ねー。
で,今回の結論ですけど,
遺産分割協議で決めなあかん事
①相続人の確定
②遺産全部を確定
③その遺産の評価
④具体的な分割方法
そら,根気が要ります。
他に
⑤特別受益
⑥寄与分
特に⑤⑥は,めっちゃデリケートで「それは,認められんわ」
とかになったら,まーた揉めるやん。