葬儀の生前契約1
葬儀の生前契約1
「先生、それ何でっか?」
そう言う人の方が多いと思います。
でもね、最近、この相談もあるんです。
だから、こちらに記しておきます。
これね、アメリカから伝わってきたとされています。
「プレニード」と呼ばれてます。
英語…
ほんと情けないほどつたないです…
でもね、なんとなく、これ分かる…
「ニード」って必要とかでしょ。
「プレ」は前やから、
前に必要なもんやわ、たぶん…
何の前ということで、死ぬ前なんですね、しれっと言いますけど…
だから、死んで葬儀になる前に、必要なこと。
ということで、
本人が生前に契約を結んでおくことです。
アメリカの葬儀社の98%がこのシステムを扱ってるらしいです。
日本でも、大手チェーン店、ってこんな言い方するんかしら…
は、導入してるようですよ。
イオンとかね。
で、「何?」
なんですけどね。
ひとつは、葬儀の内容を取り決める。
もひとつは、葬儀の費用の支払い方法を決める。
細かくは、後ほどね。
で、なんで、これやりだしたんかなんですけどね。
ま、終活と連動します。
日本って、どんな国でした?
めちゃ、アバウトですみませんけど…
僕たちの先輩、親も含めてね、特に戦前はどうでした?
「知らんわ、生まれてないのに…」
はい、僕もそうです。
でもね、きっと、みんな、地域ぐるみとか会社で、親族総出で、
助け合ってたんだと思うんです。
本で見たり、聞いたりしたところね。
ほれ、地縁、社縁、血縁ってありますもん。
どちらかというと、
運命共同体とかの意識があったんじゃないですかね。
でもね、今、どうです?
そう、それ、希薄になりました。
個の時代って言われて、久しいです。
こちらでも、何度となく、そのことには触れましたけどね。
「香典」って、日本独自の文化のようですよ。
だって、葬儀費用にそれを充てたりしたんですもん。
これ、アメリカにはないようです。
ようは、個人意識が強いでしょ、アメリカ。
そして、日本もそうなりつつある…
とすれば。
そう、
「自分で自分のことにはケリをつける」
そんな意識になります。
ね、終活と一緒です。
これも、その一部です。
だって、葬儀によって遺族に経済的負担をかけたくないとか、
葬儀の仕方に自分の意思を生かしたいとか、
個性を主張する人が増えました。
だから、アメリカ的な傾向を
踏襲するようになったんだと思ってます。
残念ながら?
都市を中心に共同体の衰退が進んでいます。
個人意識の強まりもあり、
地域社会との結合、企業との結合、親族との結合も
だんだん弱まってきています。
また、核家族化、家族の地域分散、少子化の進展とかね。
家族の絆だって、変化する傾向にあります。
単身者世帯だって、急激に増加しています。
こうした社会的変化を背景として、
「子供に頼れない」
「子供に迷惑をかけたくない」
「死後のことにも個人の意思を反映させたい」
とする考えをもつ人々が高齢者を中心に増加の傾向があります。
で、葬儀だって、こうなって、生前契約が登場したんです、多分…
実際は、となると、まだ少ないようですけどね。
で、システム自体がまだまだ脆弱でしょ。
なら、トラブルだって起きます。
げんに、訴訟もありますもん。
お金の話が多いです、解約金とかね。
で、
「先生、葬儀の生前契約はせんといかんのかいな?」です。
これは、あなたの意思で、僕が決めるわけではないんです。
あなたがそうしたければ、僕が、あなたをサポートしますけどね。
注意することもあります。
だって、これが実行されるとき、
あなたがいなかったりするからね。
続きにします。