身上監護とは
成年後見制度の身上監護とは
じゃ、成年後見制度のもひとつの柱、
「身上監護」のこと紹介しますね。
で、ぶっちゃけ、僕は「財産管理」については大抵のことができると思ってます。
そら、本人や周りの人の協力は欠かせませんけどね。
でも、この「身上監護」となると、
前にも言いましたけど、ひとりじゃ絶対に無理だと思ってます。
はなから、白旗をあげてるようでかっこ悪いですけど…
でも、出来んことはできんと割り切って、
出来る限りのことは誠心誠意やる覚悟です、
あなたは安心して僕に任せてください。
で、「身上監護」
定義はね、
生活・療養看護に関する事務を処理すること。
ね、事務です。
行為じゃないんですよ。
行為って、例えば介護とかです。
これは、介護士さんがやってくれますもん。
というか、僕はよーせん…
僕がやるのは、事務。
医療や介護に関する契約などです。
じゃ、もう少し具体的にね。
「どんなことをしてくれるん?」
です。
①医療ではね、病院代の支払いとか、入退院とかの契約です。
②「住まい」ということであれば、
たとえば借家なら家賃を支払いますし、
借りんといかんかったら、その契約をします。
で、あなたがどこに住んだらえーかを
あなたの希望を聞いて情報収集もします。
で、実際、あなたがそこに暮らしてるので、
その住環境も快適に保持できるように手配します。
あなたが、施設に入っているのであれば、
その施設の費用を支払いますし、
これから入る予定であれば、
契約の段取りをします。
退所されるときも同様の手続きを代行します。
で、これは昨今、問題になってますけど、
その施設が、あなたをちゃんと面倒みてくれてるかを監視しますし、
なってないんやったら
「ちゃんとしてください!」
って施設に申立をします。
もちろん、監視、監督せんといかんので、
施設には定期的に訪問しますし、
電話等で状況確認もします。
ま、むづかしい点もあります。
少し想像して欲しいんですけど。
「あの看護師な、めちゃくちゃしよんねん、叩いたりな罵声を浴びせたりな」
これ、本人の弁なんですけど。
「ほんまに!ちょっと抗議してくるわ!」
これ、ほんまかどうかは分からんでしょ。
だから、そこは事実確認せんとね。
慎重な対応が必要です。
③介護ではね、
ケアマネやヘルパーさんに手助けしてもらわんといかんです。
で、そのために必要な申請、契約、費用の支払いとかは僕がします。
そして、今さっきの例じゃないですけど、
あなたを支援してくれてる人たちとは、
十分に情報交換するために連絡、調整はせんとね。
親族とも連絡、調整はしますけど、
僕の守るべきはあなたですから、
あなたのためにならんことやったら、
親族といえども反発しますし、
時によってはお断わりすることもあると思います。
後見人のスタンスとすれば、
僕が代表してあなたをサポートするんですから、
親族とはあんまり密な連絡はせんようにします。
ただし、前にも言いましたけど、
医療行為の同意が僕はできないので、
その時は親族に連絡します。
そうそう、身元保証人とか、入院保証人とかも僕はなれないです。
保証人にはなれないですからね。
ま、保証人にはなれないですけど、
医療行為については、
レントゲン検査とか、あなたが痛くなくて、苦しいことがないような行為なら同意できますよ。
痛み止めの注射は微妙ですね、病状が急変することもあるようです。
「ほんなら誰がしてくれるんよ、
あたしは独り身で親族はおらんのよ」
少しよわります僕…
そんときは
「先生、僕は後見人ですけど医療行為の同意はできません。
だから、先生が判断してください」
と言うしかないんです…
ほかに、制度の利用なんかは僕が一切を手配します。
介護保険制度の利用とか、身体障碍者手帳の取得とかね。
ま、結論は、
出来んことはできる人にお任せして、
任せた人を僕が管理監督して、
ときによっては指導します。